滋賀県獣医師会 ペットを飼う皆様へ

犬のしつけ

しつけのポイント

犬のしつけ
  1. しつけの言葉は短く、家族で統一すること。
  2. ほめるときもしかるときもその場で行うこと。
  3. ほめるときはおおげさなくらいにほめちぎること。
  4. しかるときはたたいたりせず、言葉のみで。気を付けたいのは、しかるときに犬の名前を呼ばないこと。
  5. 毎日同じことを繰り返し教えましょう。犬の集中力がもつのはせいぜい15分程度ですから、犬が飽きてしまうまでやらないこと。
  6. 犬がしてもゆるされること、いけないことを家族で統一しておくこと。犬が同じことをしても、ある時は許し、ある時はしかるというのは犬を混乱させてしまいます。
  7. 犬の好きなものを知って、それをうまくしつけに利用する(食べ物、おもちゃなど)。
  8. 食べ物のご褒美をうまく利用する。ご褒美に適した食べ物は小さくてかむ必要がなく、すぐのみこめるものがよい。(たとえばチーズや小さく切ったささみなど)。
    ただし、犬の一日のカロリー摂取量の10%を超えないようにする。
  9. 号令に従えるようになってきたら、ご褒美の食べ物を少しずつなくしていくこと。
    ご褒美を食べ物からほめ言葉にきりかえていき、そしてたまに思い出したように食べ物のご褒美をやる方が効果的です。

オスワリ

犬の好物などを犬の頭の上へ持っていく。犬がそれを目で追うと自然に頭が下がってお尻が下がり、オスワリの姿勢になる。その瞬間に初めて「オスワリ」と声をかけ、ご褒美を与える。犬がまだ「オスワリ」の言葉の意味を理解していない時に「オスワリ」を連発しないこと。

マテ

犬にオスワリをさせる。犬の正面に立って、右手の手のひらを犬に見せて「マテ」と声をかけ、少し後退する。犬が立ち上がろうとしたら、すかさず「オスワリ」と声をかける。
これを繰り返して、「マテ」の距離と時間を少しずつ長くしていきます。

フセ

食べ物を犬の鼻先から真下の床に動かす。犬がそれを追ってフセの姿勢をとったら、すかさず「フセ」と声をかける。うまくフセをしないときは両前足をやさしく前方にすべらせてフセの姿勢をとらせる。

オイデ

犬におもちゃや食べ物をみせて、犬がとんでくるような状況で犬を呼びます。「オイデ」と言って犬がそばに来たらしっかりほめてやる。

かまないしつけ

まず最初に、犬がしてはいけないことをした時にしかる言葉をひとつ決めておく(イケナイ、ノー、ダメなど)。犬はじゃれつきながら、人の手をかむことがよくありますが、犬の歯が手に少しでも当たったら、「イケナイ」などと大きめの声で言う(犬が一瞬びっくりしてかむのをやめるくらい)。そして遊ぶのをやめて、無視する。一呼吸おいて犬を呼び、おすわりをしたらほめてまた遊んでやる。犬はかんだら遊んでもらえないということを学習するはずです。
犬は物をかむのが大好きですから、それをまったく禁止してしまうのはかわいそうです。犬にかんでもよいものと、いけないものを教え、かんでもよいものとしておもちゃをいくつか与えるとよい。それをおとなしくかんで遊んでいるときはほめてやること。

人にとびかからないしつけ

犬が大きくなって、犬ぎらいの訪問客や小さな子供などにとびついてしまうと言うのは困った行動ですが、これは子犬の時に人に対するあいさつの仕方をきちんと教えてやらなかったのが原因です。犬がじゃれてとびかかる場合は、とにかくオスワリをさせることです(それにはオスワリをしっかりマスターしておく必要がありますが)。おとなしくオスワリできたらよくほめてやる。あまりに興奮してしまい、オスワリの命令に従えないような時は犬がとびついてきてもまったく無視し、犬に背を向け、犬が落ち着くまで待つ。おとなしくなったらオスワリをさせ、ほめてあげる。家族だけでなく、友達などにもお願いして、この訓練に協力してもらいましょう。

トイレのしつけ

ポイントはとにかく犬から目を離さずに、監視しておくことです。ですから犬のトイレの失敗は飼い主の失敗であり、犬をしかりつけたり、罰したりしてはいけません。
犬を家庭に迎えたら、その後数日間は徹底的に監視します。特に朝起きたとき、食事の後、遊んだ後、昼寝の後、夜寝る前などは犬が排泄をもよおすので、目を離さないこと。犬が床の匂いをかぎ、中腰になってクルクルまわる動作をしたら、トイレの場所に連れて行きます。
トイレははじめ、かなり広めに新聞紙やペットシーツを敷き詰め、そこに排泄物の匂いを少し残しておく。犬がうまくそこでできたらほめてやり、頃合いを見計らって新聞紙を少しずつ取り去り、狭くしていく。もし犬が失敗しても、黙って片づけ、消臭剤などで匂いを消しておく。ただし、まさにそそうをしている現場をみつけたら、声でしかってもよい。

<注意>

食器や寝床の場所とトイレは離す。

ケージ(クレート)を使う方法

犬が横になって休めるくらいのひろさのケージを用意する(成犬になっても使える大きさのもの)。これは犬を閉じこめるためのものではなく、犬にとって安全な安らぎの場として利用し、家族の集まる居間などに置いておく。まず、おいしい食事やおもちゃをケージの中に入れてから、犬に見せ、しばらくじらして誘う。犬が中に入って遊んでいる間、時々外からほめてやったり、おやつを入れてやる。この時、戸は開けたままにし、犬がゲージに入ることに慣れてきたら、少しずつ戸を閉める時間を延ばしていく。この段階では犬を中に入れたままひとりぼっちにしてゲージから離れないこと。
犬は自分の寝場所を汚すことを嫌う習性があるので、おそらくゲージの中ではなく、それ以外の場所で排泄すると考えます。中の犬の様子を見て外に出し、トイレに連れて行く。
3分してもトイレをしないときはゲージに戻し、後1時間したらまたトイレに連れて行く。
うまくできたら30分ほど遊んでやる。もし犬がゲージの中でそそうをしても叱らない。
失敗してこそ、犬は汚したらそれが不快なことだと気づくから。

<注意>

犬を閉じ込めたままにしないこと。
せっかくのゲージを犬は嫌いになってしまい、次から入るのを嫌がることがある。

[参考]犬の年齢の目安

3週目・・・1才 1年・・・17才 10年・・・56才
6週目・・・2才 2年・・・23才 15年・・・76才
7週目・・・3才 3年・・・28才 20年・・・96才
3ヶ月・・・5才 4年・・・32才  
7ヶ月・・・10才 6年・・・40才  
10ヶ月・・・15才 8年・・・48才  

※参考図書:“ほめてしつける犬の飼い方”テリー・ライアン(池田書店)他